従業員の方が育児休業を取得する際、一定の要件を満たせば会社は国(厚生労働省)の「両立支援等助成金」を申請し受給することができます。また、札幌市にも育児休業に関する助成金があり、こちらも要件が合えば受給可能です。
ここでは、国の両立支援等助成金について少し触れてみたいと思います。
両立支援等助成金には6つのコースがあります。このコースは大きく分けると、 1.男性の育児休業取得の際に申請可能なもの 2.介護休業取得の際に申請可能なもの 3.男性、女性問わず育児休業取得&育児休業後復帰の際に申請可能なもの 4.事業所内保育施設の設置等、その他のもの
4は雑駁ですが、今は省きます。
今回書きたいことは、上記1の男性従業員が育児休業や育児目的休暇を取得する際に使える「出生時両立支援コース」と、上記3の男女問わず育児休業&復帰の際に使える「育児休業等支援コース」についてです。
結論を言うと、この2つのコースは併給申請できます。
勿論、細かい要件が整えばですが、男性従業員が育児休業を取得する場合、1だけしか申請できないと思っている会社(担当者)様が多いと聞きますが、それは間違いで1と3は併給可能です。
男性の育児休業取得率の低さが言われている昨今、確かに現場サイドでは取得すること自体が難しい状況だと思います。そんな中で、もし使えそうなら本助成金を有効に(しっかり下調べして)使い、少しでもワークライフバランスに活かしていただきたいなと感じます。
少子高齢化はとどまることを知らず、非常な危機感を覚えます。既に後手後手に回っている感は否めません。子供を安心して産み育てる環境の整備が基本であって、保育園の無償化や本稿の助成金などはその補助的役割に過ぎないと個人的には思います。
それらを承知の上で、社会保険労務士業務のひとつとしてこの助成金のご案内をいたしました。